日本語教師 就職活動記 中国大学編

就職活動
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こんにちは。

前回は日本語教師の中国の大学求人をどう探していたか書きました。

今回は自分の就職活動であったことを書いてみたいと思います。

求人選び

求人のピーク

中国の大学の新年度はだいたい9月からとなっています。

新学期は3月と9月スタート。

そして、現在所属する先生たちの契約更新が4月末ぐらいまで。

ということで、求人募集の公告は5月や6月に多く出てきます。

大学は、現在いる日本人の先生の契約更新状況を見極めてから募集を出すと思います。

ただし募集を出しても集まらなかった大学や途中の学期の区切りで欠員が出た大学は、11月だったり2月だったりといろんな時期にも求人募集を出しているようです。

また日本の大学の卒業時期が3月なので、新卒にも応募してもらいたい場合は、そういった人が応募しやすい時期に日本語教育学会など日本語のページに募集を出しています。

自分としては9月からの新学期に中国へ行きたいと思っていたので、5月いっぱいまでには決めたいなと思っていました。

求人を探す

どんな風に探していたかは、前回書いたので詳しくはそちらを見てください。

日本語教師 中国の大学の求人を探す
大学院を修了してから就職活動を始めましたが、自分は中国で外国人教師として働くことを決めていました。 そこで就職活動では、中国の大学の求人のみを探しました。 その際自分がどんな風に中国の大学の求人情報を探していたのか書いていきたいと思います。...

ネット上に上がっている求人情報から、条件を比較して選んでいきました。

今回自分の場合は、どの省市で働きたいかを決めていたので、少ない求人の中からさらに選択肢が少なくなっていました。

求人選びで重視したこと

求人情報には給料の金額などいろいろな情報がありました。

細かな条件というより、主に金銭的な条件の比較しかできなかったですが、

その中で問い合わせや面接でよく聞いたのは、「夏休みと冬休みは給料が出るかどうか」でした。

学校によっては給料の支払いが10か月だったり12か月だったり、いろいろでした。

それなので月額の給料の額が低くても、年間トータルでは月額の高い方を上回るということがよくありました。

また、年に1回か2回支給される旅行費や渡航の際の航空券代の支給額もよく見ていきました。

とにかく単純な月額の給料額だけで比較せずに年間トータルの給料と金銭的な福利厚生の合計で比較していました。

連絡の前に資料を準備

求人に応募する際には、履歴書の添付が求められていました。日本語サイトで日本語で求人を出しているところは、日本語の履歴書で良かったのですが、自分は中国語でも検索していたし、英語で書かれた求人情報も見ていたので、どこでも対応できるよう中国語と英語で履歴書(レジュメ)を用意して、さらに中国語と英語でカバーレターを作っていました。

履歴書やカバーレターの書き方は、海外転職のサイトを参考にしました。

例えば、リクナビNEXTのこの記事など。

こうして、応募に向けて進めていきました。

 

応募

実際の応募や問い合わせをした

9月仕事開始の求人が4月ぐらいから増え始めました。

世の中もコロナウィルス蔓延の影響が少しずつなくなってきて、ビザ発給の再開や国際線の増便などのニュースが出るようになってきました。

そんな中で、自分も実際に応募や問い合わせをメールでしていきました。

メールを送ったのは、全部で人材紹介会社3社+5校と計8つの送り先。

5校のうち、日本の情報サイトで知った大学が1つ、中国語や英語の情報サイトから知った大学が2つ、大学のホームページから知った大学が2つでした。

またメールを送ろうか迷っていた大学は、この他に2~3校ありました。

どんな反応だったか

一番レスポンスが早かったのは、大学ホームページに出ていた求人への応募でした。1校は即日、もう一つは2日後くらいに返事がきました。

ちなみに1つは、すでに決定したという連絡が丁寧に来ました。

 

しかし、この2校以外の反応は芳しくなかったです。

日本の情報サイトに載っていた人材紹介会社ですが、どちらもわりと有名みたいで中国の日本語教師のブログを見ると、このどちらかから紹介を受けたという人もそれなりに居ました。それなので、日本人の対応に慣れており、反応もまともだと思っていましたが…

通途教育は連絡先の一つにYahooメールのアドレスがあったので、そこから問い合わせをしましたが、全く反応なしで何も返事がありません。ウィーチャットの連絡先も載っていたので、そちらの方が確実に届くと思いましたが、個人のウィーチャットで連絡したくなかったので、メールで連絡しました。相手のウィーチャットの番号を検索した時、出てきたのは「通途教育」というサービス名ではなかったので、なおさらでした。

吉藩教育諮詢センターは、メールの返事は帰って来たものの、私からの質問には一切答えず「2年間どこかで教えた経験はありますか?」と逆質問され、「ない」と答えると「ビザが出ない」と言い、結局自分の質問には一切答えないまま会話が終わりました。

2年間の教学経験の必要性について、求人情報には「経験者優遇」と表記のある程度だったので、必須ではなかったはずで、また未経験でも教育学系の院卒ならビザが出ないことはまずありません。こちらの質問は一切無視されて、とても不満の残る対応でした。

最後に、中国語や英語の情報サイトから応募したものです。

サイト上から登録したりメールを送ったもの全部が、返事が一切無いままになっています。

 

結局まともに返事が来たのは、直接自分で大学の先生にメールで応募したものだけでした。

中国ではよくメールに返事が来ないことや返事が遅いことがあります。これは連絡はウィーチャットなどがほとんどで、Eメールを使う機会が少なくてあまり確認しないからです。

また自分の関心の無いことにまでいちいち返事をしないで無視することもよくあります。

それなので返事がないことは、自分の履歴書に関心がない又はすでにその求人について候補者が決まっている、また現在求人がない、などという事だろうなぁと思うようにしていました。

そんなわけでこの後は、まともに返事が来てその後採用まで至った学校を中心に書いていきます。

 

面接

応募から面接まではスムーズに進んだ

この大学の担当の先生がまめに連絡してくれる人だったこともあり、応募から面接までかなりスムーズに進みました。

応募後に返事が来て、その中で面接したいという申し出と共にいくつかの日時が提示され、その中から都合の良い日を教えてくれというものでした。

自分の返信で都合の良い日時を選び伝えました。

その次のやり取りで、面接はオンラインでやることや、どのソフトを使用するかの提示があり、応募から1週間しないうちに面接が終わりました。

面接に使用したツール

オンライン面接には、「腾讯会议(VooV Meeting)」で行いました。

日本だとZoomやMicrosoft Teams、Google Meetがオンライン会議の主流ですが、中国では腾讯会议が好まれます。

操作方法は大体似ていますし、日本語で検索すれば使用方法を解説した資料が出てくるので、初めてでも困ることは有りませんでした。

面接に集まった人たち

面接は学院長などの偉い人も同席するかと思いましたが、そのようなことはなくメールの窓口にもなっていた先生主導で行われました。

新しい日本人教師はどんなものかと、担当の先生以外にも若手の先生の多くが集まり、結局6~7人の先生に囲まれながら面接しました。

面接でされた質問

面接自体は厳粛なものではなく、雑談みたいな感じで進行していきました。

面接での使用言語は、日本語のみでした。

主な契約内容の説明があった後で、質問へと移っていきました。

質問されたことは、

  • これまでや現在の仕事でどんな業務をしてきたか
  • 中国で生活する不安は無いか
  • 大学のある町は田舎だが大丈夫か
  • 中国語について

このぐらいでした。

今思い返せば、どんな人かを見るぐらいで余程変な人でなければ採用という方針があったかもしれません。

自分がした質問

相手の質問の後に、「何か質問したいことは有りますか」と聞かれ、自分も質問しました。

自分がした質問は、

  • 夏休みと冬休みに給料があるかどうか
  • 休み中の給料の額
  • 1クラスの生徒数
  • 使用予定の教科書は何か
  • 昨年の日本人先生は1週間に何コマ授業をしたのか
  • どんな授業科目を担当する予定か(会話・作文・日本事情など)
  • 大学側が外教に望むことは何か
  • 国際交流処の職員は日本語を話すか
  • 中国語を勉強したいが、外国人の中国語留学(漢語進修生)コースで開講されるクラスを聴講できるか(無料か割引で)

ということでした。

 

採用の内定とその後

内定の連絡

面接が終わった次の日には、メールで採用の内定をもらいました。

この学校とは就職活動の比較的早い段階で連絡していました。

最初の連絡から内定の連絡までスムーズだったことと、面接も堅苦しいものではなくあっさり採用内定となったことで、この他の大学も楽勝なんじゃないかとちょっと勘違いしました。

とにかく1つ内定が取れてホッとしたのと、より良い条件を求めて有名大学に応募していけるなと思い、どうこの内定を保持して引き延ばしたまま他の大学を受けていこうか、考えました。

調子に乗って他校に応募する

内定が出た時期はゴールデンウィーク直前でした。

先にも書いたように、過去の傾向から求人募集が出るピークは5月から6月にかけてです。

そして、これまでにコロナウィルス蔓延で中国では厳しい規制やロックダウンがありました。

そうしたことから、辞めて日本へ帰国した先生も多いと聞いていたので、新しい年度にはその補充などで普段以上に求人が出るだろうという考えもありました。

それなので、内定後ももっと良い条件の求人が出ないか毎日チェックしていました。

いくつか応募できそうな条件の大学も見つかり応募していきましたが、返信がないまま3日1週間と過ぎていきました。

契約の最終段階へ

そうこうしてる間にあっという間に5月も中旬から下旬へと差し掛かってきて、内定をもらった大学からも、契約の最終段階へと進めるかどうするか決めて欲しいという催促が来ました。

これまで引き延ばしてきましたが、大学側もいつまでも決まらないなら他の人を募集して早く決めてしまいたい感じを出してきました。

この頃になると、新たな求人が出るペースも鈍ってきたなと感じていました。

今ある内定がなくなると、この先出るか分からない求人を待ちつつ6月に突入してしまいます。

内定をもらった大学の金銭的な条件や、これまでの連絡の反応や面接でのやり取りを考えると悪くなかったし、何より金銭的な条件以外でかなり誠実に対応してくれていたので、ここに決めてしまうと思いました。

大学へ契約の最終段階へ進むようお願いのメールを出し、就職活動は終わりました。

 

まとめ

いろいろと応募したりしましたが、結局まともに返事があって面接までたどり着いたのは1つだけでした。

その1つの大学と契約へと進むのですが、最終的な返事をした次の週にその大学と同じ省の新たな求人が3つも出ました。

求人の出るタイミングが本当にバラバラで、名前や場所などで「この大学いいなあ」と思っていてもなかなか出てこないですね。

また内定を維持したまま2か月3か月と他校と同時並行で交渉するのは難しいな、ということでした。

「応募」=「そこに決まってもいい」ぐらいな気持ちで受けないと、トントン拍子で進んだら他と比べている暇がないと思いました。

現在最終的な契約の手続きの真っ最中ですが、中国は時として日本ではありえないことが起こるので、手続きが完全に完了するまで気は抜かないようしておきたいなぁ、といったところです。

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